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本日はYAMAHAのRTX1210というVPNルータでの設定をする機会がありましたのでご紹介致します。YAMAHAのルータはネットボランチシリーズとRTXシリーズの2つのラインがあり、私の自宅では、NVR500というVPNルータを使っていますが、これはYAMAHAのネットボランチシリーズというVPNルータで、2つの電話ポートを備えており、VoIPやひかり電話などに対応し、どちらかというと一般家庭や小規模な事務所用の用途に適しているのに対し、RTXシリーズは業務用としての仕様を備えており、安定した運用が可能になっています。
このRTXシリーズでも、中心的な製品が、このRTX1210というVPNルータで、発売は2014年11月なのですが、それ以前の製品で2008年10月発売のRTX1200という非常に優秀な製品の後継品ですので、小規模から中規模の事務所などを中心に利用されております。内部スループットはRTX1200では1Gbpsだったものが、RTX1210では2Gbpsと上がっておりますが、さらに大きく性能がアップしたのが、VPNのIPsecスループットで、RTX1200が200Mbpsなのに対し、RTX1210は1.5Gbpsと大きくスピードアップしております。これはVPNルータにとって高いアドバンテージとなると思います。
RTX1210のVPNは、IPsec(対地数は100)、L2TP/IPsec(対地数は100)、PPTP(対地数は4)、IPIP、L2TPv3(対地数は9)が使え、合わせて100の対地数などの仕様はRTX1200とほとんど変わらないですが、スループット以外でも大きく変更されたものがあります。それはブラウザから操作できるGUIの設定画面です。特に、同じYAMAHAのスイッチ類や無線LANアクセスポイントなどを接続した際に、ビジュアル的に接続状況が視覚化できるLANマップや、いろいろな情報をガジェットとして自由に配置できるダッシュボードなど、大幅に刷新され、とても使いやすくなっていると思います。
ダッシュボードにいろいろな情報をガジェットとして追加出来ます。追加したガジェットは、ドラッグ&ドロップで自由に配置できるので、自分で使いやすくカスタマイズが可能となっております。
下の写真はLANマップです。残念ながら配下にLANマップに対応している機器がない為、全ての接続機器を表示することはできませんが、対応機器を接続する事で、ネットワーク全体の視覚化が可能です。
さて、下の写真はRTX1210 の表面ですが、LAN端子は3系統あり、LAN1が8ポート、LAN2とLAN3はそれぞれ1ポートあります。LAN1はローカル側のLAN端子として使用しやすいように8ポートのスイッチになっています。このスイッチはVLANも設定できる仕様です。また、LAN2やLAN3は、家庭用ルータでいうWAN側のポートとして使え、PPPoEの設定をし、ONU(光終端装置)などと接続してインターネットに接続できます。さらにLAN2とLAN3は、別のセグメントのLANと接続し、ローカルルータとして使うことも可能となっております。
RTX1210の電源ケーブルは、タワー型パソコンの電源ユニットに多く採用されている、着脱式の汎用型3ピン電源ケーブルになっています。特に下の写真のとおり、差し込み部分が奥にあり、ケーブの取り回しがしやすくなっていますので評価できます。
下はプロバイダーの接続設定で、とのインターフェースに設定するかの選択画面です。LAN2、LAN3のほか、ISDN(BRI)やUSBに接続したモバイルデータ通信端末など多彩な選択が可能となっています。
RTX1210には、ISDN(BRI)ポート、USBポート、microSDスロットもあります。ISDNポートは、これを使ってフレッツISDNなどでインターネットのバックアップ回線として使用するなども可能です。microSDスロットやUSBポートは、microSDカードやUSBメモリなどを挿して設定値をconfigファイルとして保存したり、保存したconfigファイルから、本体に設定値を読み込んだりすることができますが、さらにUSBポートはUSBデータ端末を接続して、携帯電話網を使ったデータ通信でインターネット接続をすることも可能となっています。まだ光回線などが開通していない場所で一時的にインターネットに接続する時や、光回線がダウンした時などのバックアップ接続方法としても使う事ができます。この他には、PCのRS232Cに接続してコンソールから設定できるようにコンソール端子もあります。
※2017年3月現在、RTX1210の一定の製造番号の機器に不具合があることがWebサイトに掲載されております。これはファームウェア更新後に、起動できなくなるというものです。http://jp.yamaha.com/products/network/support/rtx1210_boot/ に内容が掲載されておりますので、該当する方はファームウェア更新する前に確認したほうが良いと思います。
(記事配信:2017年3月)
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